読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

子連れトラベラーの陸マイル情報局(JGC・SFCを目指して)

子連れトラベラーが、陸マイルを稼ぎ、子どもを連れて特典航空券で世界を旅したいページ

雨金大騒動、法的な問題を検討する!(景品表示法)

f:id:mairu-de-hawaii:20160914191719p:plain

 

夢のAMEXゴールド祭りは9月9日を持って一気にAMEX大騒動に。

今回申し込んだ人からは、

「ポイントを付与するというから申し込んだのに、ポイントを付与しないのはおかしい!ポイントを付与すべきだ!そうでなければ詐欺行為だ!」という声も上がっています。

 

様々なページでアメックスの責任を追求する声も上がっていますが、多くは道義的な責任を追求する声です。

そこで今回の騒動で法的な視点で問題はないかを、専門家というわけではありませんが、検討して見たいと思います。

 

個人的にも、ポイント付与を期待してアメックスカードに公共料金の支払いを移すなどかなりの手間暇をかけたのは事実です。また、動画配信サービスも利用して、お金もかかっているので、当初の予定通りポイントを付与すべきだと考えます。

そうでなければ「キャンペーンで無料」だとされていたものが急遽キャンペーンが中止になったので有料です!などという詐欺的行為がまかりとおてしまう世の中になってしまいますからね!

 

しかし感情論は置いておき、実際にアメックスに対し法的に何を要求できるのでしょうか?具体的に検討して見たいと思います。

 

キャンペーンって値引き?おまけ?

まず今回のキャンペーンですが、

①初年度年会費無料

②公共料金の支払い1回ごとに2000ポイント贈呈

③3ヶ月以内に10万円利用すると10000ポイントを付与

といった条件設定だったと思います。これについてまず検討します。

 

まずこういったオマケなどを規制するための法律として景品表示法という法律があります。そこでいう景品とは

景品表示法上の「景品類」については,同法第2条第3項において,
① 顧客を誘引するための手段として
② 事業者が自己の供給する商品又は役務(サービス)の取引(不動産に関する取引を含む。)に付随して
③ 取引の相手方に提供する物品,金銭その他の経済上の利益

ただし,正常な商慣習に照らして値引又はアフターサービスと認められる経済上の利益及び正常な商慣習に照らして当該取引に係る商品又は役務に付属すると認められる経済上の利益は含まないこととされています。

とされています。

参考:表示対策課 - 消費者庁

これを見ると

②③のポイント付与は顧客誘引のための手段でサービスに付随して付与されるポイント(金銭その他の経済上の利益)に当たるため、ポイントは「景品類」に該当するものと考えられます。

しかしながら①初年度無料については、ポイントでの提供ではなく年会費が無料に割りかれるということなので但し書きに該当する「値引」に該当し、景品類には該当しません。

 

今回のキャンペーン自体では同列にならんでいますが、

・初年度年会費無料は、アメックスが提供するサービスへの値引

・ポイント付与はアメックスから顧客への景品類の提供

と2つに分けられ、ポイント付与は景品表示法の適用を受けますが、年会費無料は適用を受けないことが分かります。

 

2000ポイント付与は景品として適当か?

さて、ポイント付与は景品類に該当すると言いましたが、この景品とは一体どのような取り扱いになるのでしょうか?

例えば山崎のパン祭りのようにしーるを20枚集めればお皿がもらえるというキャンペーンもあれば、抽選で20名にお皿をプレゼントというキャンペーンもあります。

このうちお皿20枚のように条件を満たせばもれなくもらえる景品のことを法的には「総付景品(そうづけけいひん)」と呼ばれ、今回の公共料金の支払いをしたらもれなく付与というのはこちらの総付景品に該当します。

 

この総付景品には提供できる景品の上限額が決められており、取引価額が1000円未満であれば200円まで、1000円以上の場合は取引価額の2割までと決まっています。

 

総付景品については,提供できる景品類の最高額が定められており、提供できる景品類の最高額は,取引の価額が1,000円未満の場合は200円まで,1,000円以上の場合は取引の価額の10分の2の金額までとなります

参考:表示対策課 - 消費者庁

 

アメックスが既存顧客向けに行なっているキャンペーンで「アマゾンで5000円以上購入したらもれなく1000円キャッシュバックというのはまさしく、この総付景品であり、その上限額いっぱいの設定をしていることがわかります。(キャッシュバックは値引という考えもありますがクレジットカードのサイト購入は自社で値段設定をしている年会費と違いますので値引きではなく1000円付与と考えるのが適当だと思われます。)

【特典】
<事前登録:先着30,000名様限定> 
期間中、対象のオンラインショップ毎に合計5,000円(税込)以上のカードご利用で1,000円キャッシュバック

 

さてアメックスキャンペーンの話に戻りますが、③のように10万円利用した場合に1万ポイントプレゼントは上限額である2万円を超えていないので問題ありません。

ところで公共料金で2000ポイントを付与するためには1万円以上の取引価額が必要です。でも公共料金で1万円を超えるのってごくわずかですよね?これっていいの?って話になるんですよ。

 

でもこれには色々と規定があって、例えば銀行の口座振替キャンペーンで給与振込口座に設定してくれたら何かをプレゼントってキャンペーン見ますよね?

でも給与振込って言っても100万円の人もいればバイト代で8000円だけの人もいる。その場合ってどうするの?っていう時のために、取引価額が確定しない場合にあっては、として上限額が1500円に定められています。

<照会事例20> 普通預金口座開設時の取引価額
 普通預金口座開設者を対象として景品類の提供を行う場合の取引価額はどのように考えればいいのか。
<回答>
 預金残高の条件を設けなければ、基本的には、取引を条件とするが取引価額が確定しない場合にあたるため、総付景品であれば、景品規約施行規則第2条により、1回につき1,500円以内の景品を提供することができる。

 

もしこの数値を適用するにしてもプレゼントされる2000ポイントは、上限1500円を超えてしまっています。もしかしたらアメックスは当社のポイントは1p=0.3円ですもしかしたらアメックスは当社のポイントは1p=0.3円ですと主張するかもしれない。それでも3回付与される景品額は6000p=1800円なので、上限設定を超えます。

 

それではということで、クレジットカードの契約等、継続的に取引されるものについては1年間の取引額の合計額を取引価額と見なすことができるという規定があります。

<照会事例25> クレジットカード入会申込時の取引価額
 自行発行のクレジットカードに入会申込をした顧客に景品類を提供することを考えているが、その場合の取引価額はどのように考えればよいのか。
<回答>
 クレジットカード入会申込時の取引価額は、[1]入会金、および[2]初年度の年会費、を合算した金額となる。さらに、過去の取引実績等の客観的データからみて、通常1年程度は契約が継続されるものであれば、[3] 1年間の利用合計額として通常考えられる最低の額を合算した額とすることができる。
 なお、入会金等の費用が発生せず、一定の取引額を条件としない場合は、「取引価額が確定しない場合」として景品提供を行う(上限1,500円)か、過去の客観的データから通常考えられる最低の取引額を取引価額とみなして景品を提供することとなる。

http://www.bftc.gr.jp/keihin_jirei/keihin_jirei.html

全国銀行公正取引協議会WEBSITE

じゃあ公共料金は継続的に支払われるものなので、こちらが適用を準用しているのかということについて確認して見ます。

 

この場合の景品の上限はUーNEXTだと2149円×12月×2割=5158円

NETFLIXなら702×12月×2割=1685円

です。でも付与される景品額は2000円×3月=6000円で超えてます。

1p=0.3円ですと言ったとしてもNETFLIXの申し込みではこれを超えてしまいます。

「いや、一番安いコースを選ぶかはわからないし」と言うならば、それはまさに取引価額が確定していないケースで上限は1500円となります。

 

実際に「るすまん」とかで想定外の使い方っていうかもしれないけど、2000ポイントという設定がそもそも範囲を超える可能性があるんじゃないかって話。景品表示法は過大な景品提供によって消費者の合理的な判断を選択することを阻害しないように定めてるのに、それを逸脱した過大な景品を設定したかもしれないからみんな狂っちゃったんじゃない。

 

この後リリースを出すのかもわからないけどその時は「一部のお客様が常識を超えた異常な利用をされたため」とか全て客のせいにせずに、もし本当に景品表示法の規定を超えているようだったら「当社が法で定められた基準を超えた景品設定を行ったため」っていうのも入れて欲しいところです。

 

 

アメックスの会員募集は「おとり広告」か?

アメックスは9月9日に突然発表するまで、ホームページ上ではポイントが付与されるとの広告を出し続けていました。常識的に考えると、8月のうちには何らかポイント付与が難しい状況になっていたのは認識していたはずです。そして、多くの入会者は2000ポイントの付与があるからこそ今回入会したと思われます。

 

おとり広告に関する表示 | 消費者庁

景品表示法第5条第3号の規定に基づく告示である「おとり広告に関する表示」(平成5年公正取引委員会告示第17号)は、次のように、商品・サービスが実際には購入できないにもかかわらず、購入できるかのような表示を不当表示として規定しています。

 (3) 取引の申出に係る商品・サービスの供給期間、供給の相手方又は顧客一人当たりの供給量が限定されているにもかかわらず、その限定の内容が明りょうに記載されていない場合のその商品・サービスについての表示

 

今回少なくとも8月以降に申し込んだ人たちは、すでにアメックス側でサービスの供給停止が予測されていたりポイント付与の原資が枯渇する状況がわかっていながらそれを表示していなかったならば、おとり広告と言われても仕方がないと思われます。

 

ところが、これはあくまでも「商品・サービス」についての表示に関してです。景品はこの「商品・サービス」に含まれないという考え方をしてくるかもしれません。というのも法的には、「景品はあくまでもおまけであるため、商品購入の強い動機にならない程度の金額にしなくてはならない」という考えもあり、景品に上限が定められているのです。

これが例えば「年会費無料キャンペーン」の場合を考えてみます。申し込み後に「年会費無料キャンペーンは終了したので、年会費をいただきますね」と言われたとします。最初に検討したように年会費無料キャンペーンは景品ではなく値引きであり、「商品・サービス」に含まれると解されます。そのため、年会費無料キャンペーンが、これ以上継続できないのに、その表示を続けることはサービスを有利に誤認させる表示、いわゆる「おとり広告」に該当する可能性もあると思います。

 

一方で景品に関してはあくまでもおまけのため、商品・サービスの有利誤認には当たらないとの見解を取ることができる可能性も出てくるのです。

ただし今回のケースではU-NEXTやNetflixなど、景品表示法で定められた額を得たポイントが付与されるキャンペーンです。この付与されるポイントは景品のレベルではないので、商品・サービスの一部であると主張することも可能だと考えています。

 

例えばU-NEXT社は月額会員に毎月1000円分の閲覧に使えるポイントをプレゼントしています!このポイントはプレゼントと言いつつ、おまけの景品ではなく、月額会費の対価として提供されるサービス内容の一部になるのと同じ理屈です。1000円分のポインドがもらえるので実質1000円だ!って入会した人が突然付与されなくなったら怒りますよね?この理論では、ポイントがおまけではなく、対価であると主張するのです。

 

我々が取り得る道は

ポイント乞食が美味しい案件だと群がって食い尽くしてしまった」と解されることもあるこの騒動。

 

元々を見てみると、「景品表示法の上限を超えた多大なポイントが付与されるということで射幸心を煽られた群衆が合理的な判断ができなくなりクレジットカードの申し込みや公共料金の支払い設定を行ってしまった」と言えないこともありません。また、一部の消費者は実際クレジットカード会社はポイントが付与されないことがある程度想定できたにもかかわらず、その表示をせずに広告はそのままにしたことで、ポイント付与を期待した多くの消費者が、申し込みを行ってしまったとも言えます。

 

今回の事例で法的には実際どのような解決策の可能性があるのか考えます。

 

もし今回の件が景品表示法上の上限を超えていたのならば

・一つはクレジットカード会社に対して、消費者庁から景品表示法違反として措置命令を行ってもらうこと。

もう一つはクレジットカードの解約に応じてもらうこと。

この2点です。

 

え!ここまで読ませといたけど、全然期待とちげーよ!

キャンペーン期間の延長や再開は?

無条件で6万ポイントもらえないの?

U-NEXTで使っちゃったお金は補完してくれないの?

 

してくれません。

キャンペーンの再開を期待している人、残念ながらこのキャンペーンはおそらく景品表示法の上限を超えてしまっており、そのままだと中止命令が下ってもおかしくない案件。再開しろなんてのは真逆の話になってしまいます。

同様に無条件に6万ポイントをプレゼントする可能性も極めて低いですよね。ただし、お詫びとして渡す粗品は景品とはみなされないため、迷惑をかけたお詫びで60000ポイント付与することは景品表示法的には無問題。

また、景品表示法に違反していてもその商行為が無効になるわけではありません。U-NEXTに使ったお金は対価として動画を閲覧する機会が与えられたのは事実なのでアメックス側が補填する理由は何もありません。

 

ただし、ポイントを不法行為により没収された場合には、景品表示法の上限を超えた景品を設定したクレジットカード会社にも落ち度があると説明すれば見逃してくれるかもしれませんね(笑

 

元々は消費者保護のための法律なので、解約ができることを目標に作られているところがあるのは事実です。消費者センターなどに相談しすぎて、むしる不当要求と扱われないように注意してください。

 

最後に

今回述べたことはあくまでも法的に問題かあるか否かです。多くの場合は顧客サービスとして、あるいは道義的責任から様々な解決法を提案してくれることが多いと思います。

それでも納得がいかない場合にどういった手段を取りうるかを紹介しているものですが、特に上限60000ポイントの方を中心に、あまりこの件でクレジットカード会社と戦うことは得策ではないと思います。外資の法務部門は仕事なので、いくらでも時間が費やせますが、我々は1ユーザー。費やせる時間も知識も限られています。

 

それよりもポイントサイトならばあっという間に60000ポイント貯まることができます。

前向きに行こうよ!ハピタスで!

 

 登録は↓こちらから

 日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス 

 

って結局それか~い!

 

本ページで記載していることは、全て法律の専門家でない私の、私見であり、これにより発生するいかなる責任も取れません。